鳥取市浜坂の高台に鎮座する鳥取縣護國神社。日本海と鳥取砂丘を一望できるこの神社は、歴史の重みと自然の美しさが調和する静謐な空間です。戊辰戦争から太平洋戦争までの国難に殉じた鳥取県出身の英霊23,476柱を祀る、荘厳かつ穏やかな雰囲気が漂う聖地です。
明治元年(1868)に始まった鳥取藩士の招魂祭が、この神社の起源とされています。以来、幾度かの移転を経て、昭和14年(1939)に鳥取縣護國神社と改称。現在の社地には昭和49年(1974)に遷座し、半世紀近くにわたり英霊を見守り続けています。
境内からは、雄大な日本海と鳥取砂丘の絶景が広がります。この眺望は、訪れる人々に深い感動を与えるとともに、英霊の方々の安らかな眠りを見守るかのようです。自然と歴史が織りなす景観は、この神社ならではの魅力となっています。
他の護国神社と比べると派手さはありませんが、その分落ち着いた雰囲気が魅力です。境内には英霊を祀る石碑や飛行機のプロペラなどが配置され、歴史を肌で感じることができます。静かな環境は、参拝者に深い内省と安らぎをもたらします。
最寄りの「子供の国バス停」からは、アスファルト道路の坂道を上がっていきます。坂道はやや急なので、体力に自信のない方は車での来訪をおすすめします。また、御朱印は通常書き置きですが、時折神主さんが直接書いてくださることもあるようです。
鳥取縣護國神社は、単なる観光地ではなく、歴史を振り返り、平和の尊さを考える場所です。静かな環境と美しい眺望は、訪れる人々の心に深い印象を残すでしょう。鳥取を訪れた際は、この神聖な場所で静かに手を合わせ、平和への思いを新たにしてみてはいかがでしょうか。