三島神社は、愛媛県四国中央市の中心部に位置する、由緒ある神社です。創建は養老4年(720年)にさかのぼり、以来1300年以上にわたって地域の人々の信仰の中心となってきました。街中にありながら、豊かな緑に囲まれた境内は、静寂と荘厳さに満ちています。
南側の入り口には、市指定有形文化財である随神門がそびえ立ちます。古式ゆかしい佇まいは、訪れる人を圧倒します。境内には本殿をはじめ、様々な建造物が立ち並び、それぞれが歴史の重みを感じさせます。特に、各所に施された彫刻の細やかさは必見です。
三島神社には、大山祇神(おおやまつみのかみ)をはじめとする多くの神々が祀られています。興味深いのは、大山祇神が「山の神」でありながら「海の神」としての側面も持つことです。また、境内には16もの末社が点在し、それぞれが独自の御利益を持つと言われています。
三島神社は、地名の由来にもなった重要な存在です。奈良時代初期、地元の豪族が大三島から神様を勧請したことが、この地が「三島」と呼ばれるようになったきっかけだと伝えられています。
境内には多くの木々が生い茂り、四季折々の表情を見せてくれます。特に春の桜や秋の紅葉は見事です。また、野鳥のさえずりも聞こえ、都会の喧騒を忘れさせてくれる癒しの空間となっています。
JR伊予三島駅から徒歩約15分、またはせとうちバスの三島港・御旅所停留所から徒歩約2分でアクセス可能です。車で訪れる場合は、北側の国道沿いに4台分の駐車スペースがあります。ただし、正門側の道は細く一方通行なので注意が必要です。
三島神社は、四国中央市の歴史と文化を肌で感じられる貴重なスポットです。静かな時間の流れの中で、心を落ち着かせ、地域の歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。