水戸駅から程近い場所にあるホテル「ニュー清香」は、木造の趣のある佇まいが印象的です。玄関をくぐると、まるで昭和の時代に迷い込んだかのような懐かしい雰囲気に包まれます。階段を上がってゆくと、太い木の梁にぶつかりそうになるほどの低い天井と、廊下に面した個室へと続く上り口が現れます。
客室はすべて和室で、床の間や行燈、そして白木の壁が落ち着いた佇まいを醸し出しています。備え付けのエアコンは少し古さを感じさせますが、その昔ながらの機能美に耽ることができるでしょう。浴室は洋風ながらも、扉口にはカビの跡が残る等、時の経過を感じさせるディテールが散りばめられています。
男女別の大浴場では、いにしえの湯治場を彷彿とさせる雰囲気を味わえます。浴場の入り口には古びた木製の看板が掛けられ、脱衣場には太い柱が印象的です。浴槽に浸かれば、そこはまるで時空を超えた別世界。水戸の街という現代から離れ、心休まる時間が流れるのです。
ホテルニュー清香は時代に取り残されたようなレトロな佇まいで、現代から立ち去りたくなる思いを掻き立ててくれます。一度のステイで、古き良き日本の魅力に浸ることができるでしょう。忘れられない思い出を作りたい方におすすめの、隠れ家のような素晴らしい宿です。