伝統と風情が残る八幡浜駅は、JR四国の最西端に位置する重要な拠点です。自動改札がなく、レトロな雰囲気を残す駅員さんによる切符チェックは、まるで時空を超えたかのような感覚を味わえます。
一両から三両編成の汽車が行き交う光景は、映画のワンシーンから抜け出したかのよう。スズメの戸締りの名シーンが目の前に広がり、心に深く残る思い出となることでしょう。
平日は通勤客や学生たちで賑わいを見せる一方、田舎ならではのゆったりとした空気も漂います。便数は1時間に1本程度と少ないものの、それがまた八幡浜らしい情緒を醸し出しています。
松山方面への特急は快適な乗り心地で、車窓からは美しい田園風景を堪能できます。座席確保も比較的容易なので、ゆっくりと旅を楽しむことができます。
別府や臼杵と結ぶ八幡浜港までは徒歩20分程度。バスもありますが、夜間はタクシーかレンタカーが便利でしょう。駅から港への道のりはまっすぐなので、迷うこともないでしょう。
訪れる人々に八幡浜の魅力を十分に味わってほしい、そんな願いがこの趣深い駅から伝わってくるようです。時を越えた旅の醍醐味を求めて、ぜひ八幡浜駅を起点に愛媛の旅へ出かけてみてはいかがでしょうか。