豊橋市二川町に佇む商家「駒屋」は、東海道33番目の宿場町として栄えた二川地域の歴史を今に伝える貴重な存在です。江戸時代の面影を色濃く残す建築は、訪れる人々を瞬時に過去へと誘います。8つの建物と蔵で構成された広大な敷地は、想像以上の奥行きを持ち、歴史探訪の醍醐味を存分に味わえます。
驚くべきことに、この歴史的宝庫は無料で一般公開されています。駒屋は単なる観光スポットではなく、地域の文化発信基地としての役割も果たしています。バイオリン演奏会やひなまつりイベントなど、季節ごとに様々な催しが開かれ、訪れるたびに新しい発見があります。
歴史探訪の合間に一息つきたくなったら、敷地内にある蔵カフェ「こまや」がおすすめです。静かな雰囲気の中で、ゆったりとした時間を過ごせます。また、懐かしい雰囲気の駄菓子屋さんも併設されており、老若男女問わず楽しめる空間となっています。
夏には「灯籠で飾ろう二川宿」というイベントが開催され、駒屋の魅力がさらに引き立ちます。灯籠の柔らかな光に照らし出される江戸の町並みは、まるで時が止まったかのような幻想的な雰囲気を醸し出します。
駒屋へのアクセスは至便で、近くに無料駐車場も完備されています。また、徒歩5分ほどの場所には二川宿本陣資料館があり、セットで見学するのがおすすめです。ただし、2024年は11月までリニューアル休館中なので注意が必要です。
駒屋は、歴史に思いを馳せながらもゆったりと過ごせる、貴重な空間です。無料で入場できる気軽さと、充実したコンテンツの両立は、まさに豊橋市の宝石と呼ぶにふさわしいでしょう。江戸時代にタイムスリップしたような感覚と、現代的な快適さを同時に楽しめる駒屋は、老若男女問わず魅了し続ける場所なのです。