太古の仏教遺跡を探る - 定林寺跡の醍醐味
奈良県明日香村の小高い丘の上に、飛鳥時代から続く古刹の名残が横たわっています。それが定林寺跡です。聖徳太子ゆかりの七寺の一つと伝えられ、発掘調査で塔心礎や仏像の破片が出土するなど、かつての威容を物語る遺構が確認されています。
敷地は小さいながらも、削平された山頂部には仏教遺跡の面影が色濃く残されています。瓦礫の中に想像を馳せれば、鎌倉殿や食堂、僧侶の生活の足跡が浮かび上がってきます。ここはまるで時空を越えた世界への入り口のようです。
定林寺跡へは車でもアクセスできますが、歩いて訪れるのもおすすめです。明日香村には古代の雰囲気を残す小径が残り、そこを散策しながら史跡めぐりを楽しめます。奈良公園からも遠くありません。ご高齢の方でも気軽に立ち寄れる好立地なのも魅力的です。
歴史に思いを馳せながら、ゆっくりと古代の気配に触れる。そんな貴重な体験ができるのが、この定林寺跡の醍醐味です。奈良を訪れた際は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。