京都の中でも人気の高い嵐山エリア。緑濃い景勝地の中に、江戸時代から続く佇まいを残す古民家宿"合歓の旅籠 嵐山"がある。赤い塀と白壁の外観から漂う時間の重みは、まるでタイムスリップしたかのよう。
建物の内部に足を踏み入れると、木の香りと昔ながらの暖かみに満ちた空間が広がる。しかし、設備は現代のニーズに合わせて徐々に改装され、アメニティ面での不便はない。伝統と革新のコントラストも、この宿の魅力の一つだ。
宿泊者には、素朴ながらも手間暇を惜しまず作られた家庭的な和朝食が振る舞われる。地元の食材を活かした逸品は、日本人好みの質素な味付けだが、なおかつ趣向を凝らした一品料理といった感じで、好評を博している。
老舗ならではの雰囲気を持ちつつ、現代風に改装された居心地の良い空間。そして何よりも、ごく小所帯のスタッフが細やかな心遣いで接してくれる。そんな合歓の旅籠の魅力に、多くの人が惹かれるのも無理はない。