こちらの文化のみち二葉館は、明治から大正時代にかけて活躍した女優・川上貞奴の旧邸宅を移築・復元した建物です。魅力的な建築様式と内部の設えが見どころとなっていますので、以下の構成でその魅力を紹介したいと思います。
明治時代に建てられた佇まいから、時代の雰囲気が色濃く残る二葉館。西洋と和の調和が凝縮された洋館と和館が見事に融合した建築様式は、まさに文化の香り高い存在です。螺旋階段やステンドグラスなど、当時の贅を凝らした設えが随所に残されています。
館内には、かつて二葉館の主であった川上貞奴の生涯を紐解く展示が行われています。海外で活躍した彼女の写真や愛用品など、一際貴重な資料が並びます。芸術に捧げた人生の軌跡に思いを馳せながら、館内を探訪するのも趣があります。
薄暗い木造の佇まいながら、開放的な造りは気品が滲み出ています。入り口のソファーは、着物の帯が崩れぬよう座り心地を工夫した品もあり、昔ながらのおもてなしの精神が覗えます。静かに佇む中庭では、ひと時の潤いを味わえそうです。