奈良県大和郡山市の中心部にある「町家物語館(旧川本家住宅)」は、明治時代から大正時代にかけての置屋として使われていた町家です。木造3階建ての佇まいから、当時の賑わいが伺えます。館内に残る当時の生活用品から、料理屋や芸者さんたちの暮らしぶりを垣間見ることができます。
館内を進むと、階段など至る所に雛飾りが華やかに飾られています。豪華な雛壇に昔ながらの可愛らしい雛人形、趣向を凝らした展示がいくつもあり、時代の香りと共に巡ることができます。こうした展示を通じて、町家の佇まいと相まって江戸時代の風情が伝わってくるでしょう。
遊郭だった昔の面影が色濃く残る町家は、歴史の生々しさを感じさせてくれます。しかし、同時に人々の喜怒哀楽が行き交った場所でもあり、その時代を想像すると懐かしい思いが湧いてきます。無料で誰でも訪れることができるこの場所で、大和郡山の歴史を肌で感じることができるでしょう。