普現寺は、臼杵市野津町に位置する臨済宗妙心寺派の由緒ある寺院です。1294年に大友親秀の男、因幡守親直公によって建立されました。普賢菩薩の霊夢がきっかけとなり、覚庵禅師を開山として創建されました。その後、一時荒廃しましたが、1647年に現在地に復興。以来、地域の人々の信仰の中心として、また文化の発信地として重要な役割を果たしてきました。
普現寺は「もみじ寺」の別名で親しまれており、秋になると境内一帯が鮮やかな紅葉に彩られます。特に11月中旬から下旬にかけてが見頃で、緑、黄色、赤のコントラストが美しい景観を作り出します。昼間の紅葉も素晴らしいですが、夜になるとライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれます。
普現寺には、大分の民話「吉四六話」のモデルとされる初代廣田吉右衛門のお墓があります。吉四六さんにまつわる逸話は230以上も伝わっており、地域の文化的遺産となっています。
普現寺は、歴史、自然、文化が見事に調和した大分県の隠れた名所です。四季折々の美しさがありますが、特に秋の紅葉シーズンは多くの観光客で賑わいます。静寂な佇まいの中で、心癒される時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。