滝川市郷土館は、北海道の歴史と文化を凝縮した小さな宝箱です。150円という驚きの入場料で、タイムスリップしたかのような体験ができます。古き良き時代の雰囲気を残す建物内で、滝川の成り立ちから現在に至るまでの軌跡を辿ってみましょう。
1階では、北海道開拓の歴史が生き生きと蘇ります。屯田兵屋の再現や大正時代の商家の様子など、まるで昔の街並みを散策しているような錯覚に陥るでしょう。ちょっとホコリっぽいかもしれませんが、それもまた味わい深い雰囲気を醸し出しています。
2階に上がると、昭和時代にワープしたかのような展示が広がります。地域の発展に尽力した人物たちの資料室や「戦争とたきかわ」のコーナーなど、近代史を肌で感じられる空間です。特に注目したいのは「人造石油株式会社滝川工場」の展示。ちょっとマニアックですが、意外な発見があるかもしれません。
館内の隅に追いやられているように見えるアイヌの装飾品は、実は貴重な文化遺産です。ウポポイ(民族共生象徴空間)よりも興味深いという声もあるほど。また、あまり表立って語られることのない滝川の遊郭の歴史も、ここでその痕跡を見つけることができます。
かつて活気に満ちていたベルロードの商店街。その賑わいは今や昔日の面影を残すのみです。しかし、滝川市郷土館はそんな街の記憶を大切に保存し、次世代に伝える重要な役割を担っています。時には懐かしく、時には新鮮な驚きを与えてくれる、そんな「タイムカプセル」のような存在なのです。
滝川を訪れた際は、ぜひこの郷土館で北海道の歴史散歩を楽しんでみてください。きっと、新たな発見と感動が待っているはずです。