三重県亀山市には、300年以上の歴史を誇る老舗和菓子店「瑞宝軒」があります。この店は時代の変化に合わせて進化を遂げ、伝統の和菓子と新作のバウムクーヘンを併せ持つ、珍しい存在となっています。
瑞宝軒は江戸時代後期、現在の店舗とは場所を異にする場所で和菓子屋として創業しました。鉄道の開業に伴い現在地に移転し、2021年にはリニューアルオープンを果たしています。内外装は清潔で洗練された雰囲気に一新され、伝統の「亀之尾」と新作「龍之髭(バウムクーヘン)」の専門店としての体裁を整えました。
「亀之尾」は江戸時代から受け継がれる瑞宝軒を代表する和菓子です。小ぶりながらも上品な甘さのつぶあん餅は、口どけなめらかで素朴な味わいが楽しめます。
一方の「龍之髭」は、米粉を使用した低糖質のバウムクーヘンです。チョコや抹茶といった風味豊かな種類が揃い、サクサクした食感とほどよい甘みが魅力です。亀山産の抹茶を使った抹茶味は、伝統の香りを楽しめる一品となっています。
店内では、和菓子や洋菓子を使ったユニークなメニューも味わえます。例えば「プリンアラモード」は、プリンにフルーツやバウムクーヘンを添えた一皿。下に敷かれた生クリームの中にもスライスしたバウムクーヘンが入り、見た目も味わいも楽しい逸品となっています。
伝統の技と新しい発想が融合した瑞宝軒の味覚は、時代を超えて愛されるはずです。亀山を訪れた際には、ぜひこの老舗の魅力を堪能してみてはいかがでしょうか。