鳥取県鳥取市にある景福寺は、南北朝時代に開山された曹洞宗の古刹です。当初は兵庫県にありましたが、姫路城主の荒尾家が深く帰依したことから、姫路に移されました。その後、主君の池田家が岡山藩、鳥取藩と転封を繰り返す中で、荒尾家とともに景福寺も移転を重ね、現在に至っています。
景福寺の境内には、歴代の荒尾家をはじめ、鳥取藩士の墓所が残されています。中でも、大坂の陣で豊臣方の軍師を務めた後藤又兵衛の墓は、その遺髪が埋められているという珍しい形となっています。戦国時代の名将の墓を拝観できるのは、貴重な機会です。
境内の墓石は、自然の大きな石を使った手造りのものが多く残されています。高野山で拝観した墓石と比べても、様々な形状のものが並び、歴史の重みを感じさせてくれます。写真撮影は個人情報保護の観点から控えましたが、実際に訪れてその佇まいを堪能するのがおすすめです。
景福寺は鳥取駅から車で10分ほどの場所にあり、近くには玄忠寺という別の名刹もあります。鳥取を訪れた際は、両寺を合わせて散策するのがよいでしょう。国内に残る歴史的遺産に触れ、武将たちの生き様に思いを馳せるのは、旅の良い記念になるはずです。
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