大阪・十三にひっそりと佇む居酒屋「十三海の家」。その名からは想像できない、庶民的な雰囲気と味わい深い料理が評判のお店です。
店内に足を踏み入れると、まず驚くのがその値段の手頃さ。メニューのほとんどが280円と言う破格の均一価格です。しかし、安さに釣られてはいけません。各料理の味付けはシンプルながらもしっかりとした手際が感じられ、素材の味を最大限に生かしています。
焼き鳥は塩、タレ両方を楽しめる2串盛り。豚しゃぶサラダはボリュームたっぷり。唐揚げやぶり大根なども一品料理としてがっつり食べられる量が来ます。そして何よりうれしいのが、多彩なメニューラインナップ。海の家とは裏腹に、海鮮以外の料理も数多く揃っているのです。
店内は昔ながらの雰囲気が色濃く残る古き良き居酒屋のスタイル。アットホームな佇まいながら、人気店ゆえの活気も感じられます。カウンター席では、お一人様でも気さくに声をかけられそうです。
喫煙も可能ですし、コロナ禍においても臨機応変に営業を続けるなど、スタンスは昔からの居酒屋そのもの。このような"良い傾向"とは裏腹の対応にはやや違和感も。しかし、それもまた居酒屋の醍醐味とも言えるでしょう。
280円とは思えない品々の良心的な味わい、昔ながらの屈託のない空気。十三海の家は、そんな魅力に酔いしれられる貴重な大人の隠れ家なのです。仕事終わりに一杯、あるいは友人と語らいの席にと、様々なシーンで気軽に立ち寄れるお店でしょう。日々の喧噪を離れ、ほっと一息つきたい時に。