横浜市鶴見区の住宅街に佇む"絶の味"は、古き良き時代の雰囲気を醸し出す下町の名店だ。建物の外観から店内の券売機まで、昭和レトロな風情が漂う。
この店が最も魅力的なのは、なんといってもコスパの高さだ。基本の"絶の味"ラーメンは650円と格安ながら、しっかりとした出汁と絶妙な塩梅のスープが楽しめる。トッピングの海苔増しも50円と控えめな値段設定だ。
中に入ると、大小の寸胴が鎮座する厨房が見える。スープは丁寧に手作りされており、手間暇を惜しまない職人技が感じられる。麺も地元の名門"大橋製麺"の中太ストレート麺を使用し、茹でたてをご提供。
絶の味ラーメンのスープは控えめな豚骨ベースに、鶏油とほんのり豚の香りが加わったバランスの良い味わい。チャーシューは柔らかくジューシー、ほうれん草の食感と風味も良好だ。
一方で、塩分濃度が高めなのが個人的に気になる点。そのため、スープを飲み干すのは避けたい。しかし、これだけの価格帯ならば十分に許容範囲だろう。
老舗の風格と職人の手捌きで提供される絶品ラーメン。それでいて価格は抑えられている。そんな面でも、この店は下町文化の良さを継承しているように感じられる。
駅近くに立地しているので、是非一度足を運んでみて欲しい。懐かしさと安心感に包まれる、極上の一杯に出会えるはずだ。