相馬の里山に佇む「椎木の種まき桜」。この珍しい名前には、面白い由来があります。かつてこの桜の木は枝が折れると、そこから新しい芽が出て育つ性質があったそうです。まるで種を蒔いたかのように、新しい木が生まれるのです。そんな不思議な現象から、この名前が付けられたと言われています。
この桜は推定樹齢300年を超える巨木です。太く太い幹と、ゆったりと広がる枝振りが印象的な古木です。冬場は雪で真っ白に覆われ、まるで妖精の世界に迷い込んだかのような幻想的な風景を楽しめます。
桜の木は里山の中腹にあり、遠くからでも存在感のある風情を放っています。周辺の田園風景と調和しながら、豊かな自然の中で存在感を示しています。四季を通じて里山の風景を彩る、相馬の名所なのです。
桜の周辺には、田園と里山を行き交う小道があります。のんびりと歩きながら、相馬の風土を満喫することができるでしょう。都会の喧騒とは無縁の、心落ち着く時間が過ごせます。
里帰りの際には、ぜひ相馬の郷土料理を味わってみてください。相馬産のあんこうや、フーチャンプルーなどの家庭料理がおすすめです。桜を拝んだ後の味覚の楽しみは、格別です。