広島県呉市の豊町御手洗にある「潮待ち館」は、瀬戸内海に浮かぶ大崎下島の小さな宝石箱のような存在です。レトロな街並みに溶け込むその佇まいは、まるで時間が止まったかのよう。でも、一歩中に入ると、そこには懐かしさと新しさが絶妙に調和した空間が広がっています。
潮待ち館の魅力の一つは、その独特な内装です。机と椅子は小学校から再利用されたもの。懐かしい雰囲気に包まれながら、ゆったりとした時間を過ごすことができます。しかし、高円寺から移転してきたという経歴を持つ店主のセンスが光る、都会的な要素も随所に見られます。お金をかけずとも洗練された空間を作り出す、そのセンスは見事としか言いようがありません。
メニューには地元の特産品を活かしたものが並びます。特におすすめなのが、大崎下島特産のレモンを使ったホットレモネード。酸っぱさだけでなく、心が落ち着く不思議な味わいが特徴です。また、新メニューのキーマカレーは、みかんサラダが添えられた瀬戸内らしい一品。コーヒーも香り豊かで、ゆっくりと味わう価値があります。
潮待ち館では、レトロな雰囲気漂うお土産も販売しています。中でも「SYOUGAKUSEI」というTシャツは、思わず手に取りたくなるユニークなデザイン。また、店内に置かれたみかんの生搾り器は、瀬戸内の豊かな果物文化を感じさせてくれます。
週末限定でオープンする潮待ち館は、まさに「待つ」価値のある場所。レトロな街並みを散策した後の休憩所として、また瀬戸内の豊かな食文化を体験できるスポットとして、訪れる人々の心を癒してくれます。
忙しい日常を忘れ、ゆったりとした時間の流れを感じたい方には、ぜひ足を運んでみることをおすすめします。潮待ち館で過ごす時間は、きっとあなたの心に新しい風を吹き込んでくれることでしょう。