山奥に佇む月見の湯山一屋は、長野県内でも指折りの秘境温泉宿。鉄分を含んだисточникからの赤茶色の湯に浸かれば、日頃の疲れが吹き飛びそう。さまざまな源泉の湯巡りを楽しめるのも魅力です。
しかし注意点も。時期によってはカメムシが出没し、部屋やお風呂場でたくさん目にする可能性があります。虫が苦手な人は、事前に時期を確認するのがベターでしょう。
夕食の料理は質素ながらも、オーナーのおもてなしの心に触れられます。ただし朝食は量が少な目かもしれません。テーブルと椅子の高さが合っていないなど、些細な点で残念な思いをすることもあるかもしれません。
宿の自慢は貸し切り露天風呂。しかし、風呂敷のような覆いで景色が見えず、発泡スチロールの浮き草も気になるところ。立地は良好なだけに、もう少し設備の手入れが望まれます。
宿の中はフロントから通路まで、ちょっと雑然としている印象を受けるかもしれません。しかしそれもまた、木造の老舗旅館ならではの情緒と言えるでしょう。清潔さと古風な佇まいのバランスが絶妙です。