淡路島の静かな田園風景に佇む旧郷社・賀茂神社。この地に1500年の歴史を刻む賀茂神社の伝統が息づいています。
賀茂神社は延喜式内社の賀茂神社の論社の一つ。御朱印には八咫烏と双葉の葵のご神紋が押され、松平家、本多家、伊奈家など戦国時代の有力氏族が氏子として祀られてきました。中でも本多氏は「先祖は賀茂神社の神官だった」と家譜に記し、葵紋を家紋に用いるなど深い縁がありました。
祭りの際には多くの氏子らが神輿を担ぎ、活気に満ちる神社の姿が垣間見えます。境内に残る写真からは、地域に根付く祭りの盛況ぶりが伺えます。宮司さんの温かな笑顔で出迎えられ、御朱印や御守りが授けられる様子にも、氏子意識の強さが現れています。
珍しい三つ葉の松の御守りは、この神社の人気の的。縁起が良いとされるこの御守りは、地元の方も喜んで求めるご利益です。境内への参拝だけでなく、お守りを求める人々の姿に、神社が人々に寄り添う存在であることがうかがえます。
時を経ても色あせることのない神社の伝統。田園に佇む賀茂神社には、そんな永遠の時間が巡っているかのようです。