時空を越えた佇まい、犬山城門の雄姿

運善寺に佇む山門は、かつて犬山城の城門だった。その堂々たる姿からは、戦国時代の緊迫した空気が今なお漂っている。しかし、この門が経た道のりを知れば、単なる歴史的建造物以上の価値を見出すことができるだろう。

移り住む城門、時代の嵐を越えて

明治維新の嵐が去った後、この門は犬山城から現在地へと移築された。しかし、その後の濃尾地震で一度は倒壊の憂き目にあう。崩れ去ったかに見えた門だったが、地元の人々の手により修復され、今に至る。

修復を重ねながらも、当初の佇まいを残す門の風格には、往時の威厳が宿る。太い梁や堅牢な扉からは、かつての守り人の熱い思いが伝わってくる。歴史を物語る些細な痕跡が、門に深い魂を宿らせているのだ。

この門は一宮市の指定文化財にも指定されている。ぜひ実際に訪れ、時空を超越した風格に触れてみてはいかがだろうか。歴史に彩られたこの一枚の写真が、きっと心に残る旅の思い出となるはずだ。