長野県中野市にある日本土人形資料館は、全国から集められた数千点の土人形を展示しています。縁起物や風俗人形、歌舞伎人形、歴史上の人物など多彩な作品が並びます。特に中野を代表する「中野人形」と「立ヶ花人形」の2つのスタイルが魅力的です。
中野人形は江戸時代の京都伏見人形の流れを汲む奈良家の作品。干支の動物や縁起物など、日本の伝統文化が込められています。一方の立ヶ花人形は、明治時代に瓦職人が立ち上げた西原家の作品で、歌舞伎の人物portraitや武将などを描いたものが多数あります。
資料館の人気企画が土人形の絵付け体験です。白地の土人形に思い思いの絵を描けば、世界に一つしかない自作の作品が生まれます。大人から子供まで、初心者でも気軽にチャレンジできる体験スポットとなっています。
館内では土鈴のコレクション展や特別企画展が随時開催されているほか、1960年代の満蒙開拓団の資料なども展示されています。時期によってはお守りを求める人々でにぎわう節句人形の展示も見逃せません。歴史と趣深さに包まれた空間で、日本の伝統文化に触れることができます。