小さな町・五條の閑静な住宅街に佇む焼肉店「梵天丸」。この地で長年愛される名店が、新たな場所へと移転を果たしました。半地下の落ち着いた雰囲気の店内は、まるで肉の宝庫のよう。焼き立ての香りに誘われるように、厳選された上質な肉たちが顔を並べています。
カルビ、ハラミ、タン…メニューに並ぶのは、どれも希少な部位の逸品ばかり。しっとりと肉汁をはらんだ食材は、一口で芳醇な旨味があふれ出します。アツアツの鉄板で焼かれた肉は、さらに深い味わいを生み出し、籠もる木立の薫りとも相まって、極上の食体験へと導いてくれます。
カウンターを囲む独特の席には、地元で愛される焼肉店の名残りを感じさせる骨のあるデザインが。熟練の職人の手によるタレには、この地の郷土料理から着想を得たこだわりの味付けが施されています。苦手な方でも抵抗なく頂けるよう、素朴で優しい味わいに仕上がっています。
満腹になったら、近くの吉野川沿いの公園を散策してみるのもおすすめです。川面に映る藤の花々と鯉のぼりの風情は、日本の春の移ろいを感じさせてくれるでしょう。美味しい焼肉に酔いしれた後は、ゆったりとした時間の中で地元の風土にも思いを馳せてみてはいかがでしょうか。