夕日に染まる天草の漁村 ~源流に残る歴史と味わい~

豊かな自然と歴史が息づく天草

熊本県の西端に位置する天草諸島は、豊かな自然と悠久の歴史に彩られた島々です。主島の天草には、遠浅の入り江が点在し、穏やかな海と緑濃い山々が調和した景色が広がります。この地は古くから漁業が盛んで、新鮮な魚介類を使った郷土料理も人気の名物です。

城下町の風情と修験道の聖地

天草諸島の中心地である本渡地区には、かつての天草藩主の居城「本渡城跡」が残されています。城下町の情緳溢れる町並みは今も色濃く残り、散策するだけでその歴史に思いを馳せます。その近くには「牛深（うしぶか）修験道」の霊場があり、空海が修行したと伝えられる聖なる場所です。

新鮮な海の幸と伝統の味わい

天草の食文化の魅力は、目の前の海から上がる新鮮な魚介類にあります。アワビやサザエ、イカ、ブリなど、豊かな海からの贈り物を味わえます。また、島唐辛子を使った激辛料理や、テングサを練り込んだてんぐさ餅などの郷土料理も見逃せません。伝統の味に彩られた食事は、過ぎ去りし時代の息吹を感じさせてくれます。

楽しみ方は多彩

観光地としての天草諸島は、ドライブがてらの立ち寄りにも、数日の滞在にも適しています。入り江を眺めながらの海鮮料理や、太古の修験道の道場巡りなど、自然と歴史を満喫するスポットが多数点在します。特に春から夏にかけては、潮風を感じながらの観光がおすすめです。

天草諸島では、大自然の織りなす美しさと、人々が紡いできた歴史や文化に出会えます。食と景観の両面で充実した思い出作りができる、魅力溢れる島々なのです。