南青山の小さなビルに佇む、日本料理の老舗「栩翁S クオウエス 広尾」。ここは単なる料亭ではありません。大将自らが収集した希少な器や、常連客からの寄贈品など、様々な名品が集う、まさに器のアートギャラリーなのです。
料理を味わうとき、器は欠かせない存在です。料理との相性を考え、丁寧に選ばれた器には、職人の技と心意気が宿っています。大将はその点をよく心得ており、料理に合わせて最適な器を用意してくれます。食事を豊かに彩る、そんな贅沢な体験ができるのです。
この店の目玉は、南部鉄器で作る絶品の目玉焼きです。南部鉄器は江戸時代から岩手で作られてきた伝統工芸品で、高い熱伝導率が特徴です。これを使えば、卵の外側はカリッと中はふわっとした絶妙な焼き加減を実現できるのです。一口食べれば、その違いがよくわかります。
「栩翁S クオウエス 広尾」は表通りから見つけにくい立地ですが、それが却ってこの店の魅力を際立たせています。予約が必須な穴場店ならではの、ゆっくりとした贅沢な時間を味わえるでしょう。器の鑑賞から始まる、至福のひとときをお過ごしください。