大阪・堺市の大浜公園に位置する「南台場跡」は、かつて堺が海を守る要塞だった名残をとどめる史跡です。樺太犬の慰霊像から始まる遊歩道を進むと、曲がりくねった樹根や切り株、石垣の断片が情緒を誘います。
遊歩道を進めば、堀が掘られ土塁が築かれた広場が現れます。遠くから見ると小さな隆起に過ぎませんが、かつてはここに大砲を置く台場があったのです。石垣の一部が残り、当時の規模を物語っています。
散策の途中、お稲荷さんの小さな社がたたずんでいます。手水舎で手を清め、一休みするのも良いでしょう。南蛮文化の影響を感じさせる社の造りに、堺ゆかりの歴史の深さを感じます。
残念ながら現地には詳しい解説板が無く、当時の様子を想像するのは難しいです。石垣や土塁の役割、お稲荷さんの由来など、史跡の魅力を深掘りできる説明板の設置が望まれます。
じっくりと堺の歴史に思いを馳せながら、約10分の散策を楽しめます。樹々の彩りと自然の息吹に触れ、武士の精神と南蛮文化の調和を感じてみてはいかがでしょうか。
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