第四階楼(しかいろう)は、上関(くわな)の歴史がにじむ重要文化財です。洋風の4階建て建築は、明治時代の面影を色濃く残しています。フランス製のステンドグラスから射す光が、漆喰の壁や畳の間を優雅に彩ります。
螺旋階段を上がれば、雲龍や鳳凰が描かれた鏝絵の装飾美に出会えます。和と洋が調和した異空間は、まるで時を超えた旅のようです。外観の凛とした佇まいとはうって変わり、内部には想像を超える芸術性が宿ります。
狭く急な階段、低い天井は、当時の建築様式を伝えています。頭上に気をつけながら、通路を行き交う人々の姿に思いを馳せれば、明治の人々の生活が浮かび上がってくるかもしれません。
無料で見学でき、ボランティアスタッフによる丁寧な説明も魅力です。歴史ロマンに思いを馳せつつ、ステンドグラスの美しい光に包まれる時間は、まさに「時を旅する」体験と言えるでしょう。