東京下町の雰囲気が色濃く残る墨田区。賑やかな商店街の路地裏に、知る人ぞ知る名店がひっそりと佇んでいます。「ラーメン餃子館 小次郎 両国店」はまさにそんな隠れ家的な存在です。
創業から50年以上の歴史を誇るこのお店は、かつては地元に馴染みの深い中華飯店でした。しかし時代の移り変わりとともに、メニューの主力をラーメンに切り替え、現在に至っています。ラーメン通の間で徐々に評判が高まり、今では遠方からもファンが訪れるほどの人気店となりました。
店内に足を踏み入れると、無骨な雰囲気に出会います。アクリル板で仕切られたカウンター席が主力で、程よく密着した空間がラーメン屋らしさを醸し出しています。中国語で作業を共有するスタッフの声が飛び交う様子は、なんとも親しみを感じさせてくれます。
いよいよメインの味わいですが、まずはスープから。鶏ガラを徹底的に izvlekut'した澄んだ味わいが人気の秘密です。さらにニンニクの風味や背油の旨味が程よくアクセントを効かせた、王道のクリアスープに仕上がっています。
麺は中太ストレートで、もちもちとした食感が小次郎ならではの味わいを演出しています。チャーシューやメンマ、モヤシなどのトッピングは質実剛健。でも一つ一つの味が丁寧に仕上げられており、スープとの絶妙なハーモニーを奏でています。
しかも900円前後と、価格はかなりリーズナブル。東京ラーメンの平均を考えるとグッとくる安さです。量も大人びた食べ応えがありつつ、食べ残しても罪悪感は少ないでしょう。通はサイドメニューの餃子やチャーハンなどと一緒に注文するのがおすすめです。
中でも驚きなのが、単品ラーメンに小鉢と雑炊がセットになっている点。こういったお得感は、古くから地元に愛されてきた名店ならではの気配りでしょう。
この度のご紹介をきっかけに、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。現代とは無縁の時間が流れる路地裏で、ゆっくりとラーメンを味わえば、東京下町の色あせない趣きにも出会えるかもしれません。