山口の歴史を今に伝える「江畑溜池堰堤」

時空を超えた技術の結晶

山口県山口市に佇む江畑溜池堰堤は、昭和初期の1930年に完成した灌漑用コンクリート重力式ダムです。粗石コンクリートで造られ、堤体表面には花崗岩が張られているこのダムは、当時の先進的な技術の粋を集めた逸品です。平成13年には、国内で最古の灌漑用コンクリート重力式堰堤として国の登録有形文化財にも指定されました。

土地に根付く水の恵み

この堰堤が建設された目的は、周辺の農地に安定した用水を供給することにありました。現在でも農業用水路から水を送り続け、下流の田畑を潤しています。昔から人々の生活を支えてきたこの場所には、先人たちの知恵と汗が染み込んでいます。

自然の時を感じる散策

堰堤の下flows a streamには、小さな川が流れ、のどかな風景が広がります。散策路からはダムの堂々とした姿を間近に見ることができ、時の重みを感じさせてくれます。ただし、場所が分かりにくく草木が繁っている場合もあるので、行く際は気をつける必要があります。

時を越えた技と自然の調和

江畑溜池堰堤は、人間の技術と自然が織りなす調和の好例です。先人の英知に敬意を払いつつ、今なお役割を果たし続けるこの場所は、山口の歴史と伝統を体感できる貴重な観光スポットなのです。