伊賀市の山間に佇む「こげら文庫」は、古民家をリノベーションした趣ある外観が目を引きます。一歩足を踏み入れると、マスター手作りの温かみのある内装と、ずらりと並ぶ本棚が訪れる人を出迎えてくれます。ここは単なるカフェではなく、文化と芸術が息づく特別な空間なのです。
こげら文庫の最大の魅力は、なんといってもマスターが愛情を込めて集めた約400冊の「月刊ガロ」コレクション。独創的な表現で知られる伝説的な雑誌を、ゆったりとした時間の中で楽しむことができます。マニアックな方はもちろん、「ガロ」を知らない方にとっても新しい発見があるはずです。
カフェメニューも充実しています。特におすすめは、ライ麦パンとホロホロチキンが絶妙にマッチしたチキンカレー。スパイシーな風味とパンの食感が織りなすハーモニーは絶品です。デザートには、サクサクの食感と控えめな甘さが魅力的なスコーンはいかがでしょうか。
2階には新たにオープンしたギャラリースペースがあり、地元作家の作品展示も行われています。カフェでひと息つきながら、アートに触れる贅沢な時間を過ごせるのも魅力の一つです。
JR柘植駅から徒歩15分ほどの場所にあります。駐車場は松山組さんのシャッターガレージ前の細い道を入った左側にあります。土曜日は特に混み合うので、余裕を持って訪れることをおすすめします。
こげら文庫は、美術や文学を愛する人々が集う、伊賀の隠れた宝石のような存在です。静かな山間で、美味しい料理と芸術に囲まれながら過ごす贅沢な時間は、きっと心に残る思い出になるでしょう。