伊勢神宮外宮のすぐそばに、ひっそりと佇む神社があります。茜社(あこねやしろ)と豊川茜稲荷神社、この二社一体の神社は、多くの参拝客で賑わう外宮のそばにありながら、静けさと神秘的な雰囲気を醸し出しています。
かつては伊勢神宮の摂社であった茜社は、長い歴史を持つ神社です。1868年に現在の社名に改称され、現在は独立した神社として鎮座しています。一方、豊川茜稲荷神社は稲荷信仰の象徴として多くの参拝客を集めています。
朱色ではなく、木の素材感を生かした鳥居が連なる参道は、他の稲荷神社とは一線を画す独特の雰囲気を醸し出しています。木々に囲まれた静かな参道を歩けば、心が洗われるような感覚を味わえるでしょう。
茜社は素木造りのシンプルな拝殿と、木造銅板葺きの本殿が特徴的です。対して豊川茜稲荷神社は、特徴的な屋根を持つ社殿が目を引きます。
豊川茜稲荷神社の境内には、石灯篭や狛狐の台座の上に、無数の狐の置物が並んでいます。これらの狐たちは、訪れる人々を見守るかのように、静かに佇んでいます。
外宮の喧騒からわずかに離れただけで、まるで別世界のような静けさに包まれるこの神社。杉と楠の根元が交わる珍しい御神木や、勾玉池の窪みに位置する立地など、随所に神秘的な要素が散りばめられています。
外宮の観光バス駐車場側に入口があり、外宮前バス停のすぐそばにあるため、アクセスは非常に便利です。24時間開いているので、早朝や夕暮れ時など、静かな時間帯の参拝もおすすめです。
伊勢神宮参拝の際には、ぜひこの隠れた宝石のような神社にも足を運んでみてください。喧騒を離れ、静寂の中で心を整える時間は、きっとあなたの伊勢参りをより深い体験にしてくれるでしょう。茜社と豊川茜稲荷神社は、伊勢の新たな魅力を発見する素晴らしい機会を提供してくれます。