一宮市の静かな町並みに佇む、一宮市尾西歴史民俗資料館別館(旧林家住宅)。この国登録有形文化財は、江戸時代から大正期にかけて脇本陣として役割を果たしてきた邸宅です。往時の風情を今に伝える、極上の隠れ家的存在と言えるでしょう。
旧林家住宅は1913年(大正2年)の主屋と、1926年(昭和元年)に増築された裏座敷からなる邸宅です。主屋の威風堂々たる佇まいに加え、裏座敷の緻密な作り込みは極上の品格を漂わせます。中庭には手入れの行き届いた枝垂れ桜や苔庭が広がり、四季折々の装いをたのしませてくれます。
旧林家住宅は、江戸時代から明治維新にかけて、林家が起宿(宿場町)の脇本陣を勤め、木曽川の渡船を管理する船荘屋を務めた歴史を持ちます。1891年の濃尾地震で一度は倒壊しましたが、現在の姿を取り戻しました。往時のたたずまいに思いを馳せながら、かつての起の町の面影を感じ取ることができる貴重な施設です。
無料で入館でき、館内スタッフの丁寧な説明も好評です。庭園を眺めながらの呈茶サービス(300円)も人気で、くつろぎのひとときを過ごせます。ぜひゆったりとした気分で、歴史と文化に思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。
観光の合間にちょっと立ち寄って、非日常の彩りを体感するのも良いかもしれません。一宮の奥座敷が、あなたを古典的な世界へと誘います。
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