静かな田園風景に佇む伊予平野駅。この小さな駅には、地元の人々が育んできた魅力が息づいています。
相対式ホームに佇む赤レンガ作りの駅舎は、当時の面影を色濃く残しています。跨線橋がないため、通過列車は徐行を余儀なくされる姿を垣間見ることができます。ワンマン乗り口の表示はペイントがはげて見えにくくなっていますが、それがかえって味わい深い雰囲気を醸し出しています。
駅構内の清掃は、近くの平野中学校の生徒さんたちが毎朝行っています。この心温まる取り組みによって、駅はいつも綺麗に保たれています。地域に根差した活動が、昔ながらの風情を大切に守り続けているのです。
伊予平野駅を出ると、そこには穏やかな田園風景が広がっています。駅前に商店はありませんが、15分程歩けばコンビニもあり、のんびりとした時が流れています。最寄りのバス停は便数が少なく、土日祝は運休となるなど、自家用車が無いと不便な面もありますが、それが静かな田園の風情を守っている理由なのかもしれません。
伊予平野駅は小さな駅ですが、地域に根差した魅力が詰まっています。来訪すれば、昔ながらの風情と人々の温かさに触れられるでしょう。瀬戸内の小さな駅から、心に残る思い出が生まれるかもしれません。