笛吹市春日居町にある笛吹市春日居郷土館・小川正子記念館は、古代甲斐国の歴史と文化が息づく、貴重な知的遺産の殿堂です。施設の入り口には甲斐国最古の三重塔の復元模型が据えられ、訪れる人々を虜にします。
常設展示室では、旧石器時代からの甲斐の歴史が分かりやすく展示されています。出土した土器や石器から、当時の生活の様子を垣間見ることができます。また、「甲斐国千年の都・縄文の千年」をテーマに、この地域の縄文文化の面影を探ることもできます。
一方、小川正子記念館では、ハンセン病患者の救済活動で知られるこの人道主義者の生涯が紹介されています。療養所の一部が移築されており、当時の雰囲気を感じ取ることができます。小川正子の人となりや、ハンセン病をめぐる社会の偏見などを知ることで、改めて人権尊重の大切さに気付かされます。
さらに、この施設では季節ごとに企画展示も開催されています。例えば、夏には終戦記念展が開かれ、地元出身の将兵たちの写真や遺品が展示されます。戦争の悲惨さと平和の尊さを改めて実感できる機会となっています。
笛吹市春日居郷土館・小川正子記念館は、古代から現代に至るまでの歴史的な出来事を、さまざまな角度から体感できる施設です。訪れる人々に、じっくりと甲斐の地の文化に思いを馳せる機会を与えてくれるでしょう。
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