高知県香美市の山間に残る山田堰跡は、江戸時代の土木技術の粋を垣間見ることができる貴重な史跡です。この場所では、かつて巨大な堰が物部川の流れを阻み、周辺の田畑に潤いを与えていました。
現在でも川床に堰の一部が残され、対岸の神社付近に遺構が僅かに残っています。堤防沿いには記念碑と復元された堰の一部が設置されており、往時の偉業に思いを馳せることができます。
堰跡は緑地公園の一角に位置しており、川沿いの散策路からはその風情を満喫できます。史跡に思いを馳せながら、緑陰の中を歩けば、江戸時代の面影と自然の息吹を同時に感じ取れるでしょう。
山田堰は幕末の混乱期に、地元の人々の手によって完成した偉業でした。その過酷な作業を想像すれば、祖先の努力に脱帽せざるを得ません。史跡の価値は、そうした人々の智恵と労働が積み重なった結晶にあります。
歴史に思いを馳せながら、緑濃い公園内を散策するのはいかがでしょうか。山田堰跡は、時代を超えて受け継がれてきた人々の働きに出会える、穴場の史跡なのです。
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