京都の中心地に佇む、この小さな蕎麦屋。外観から漂う落ち着いた雰囲気は、内部のモダンな空間とは対照的です。カウンター席のみの仕立てで、職人気質の店主が一人で切り盛りしています。
手間暇をかけて打ち上げられる蕎麦は、喉越しの良い滑らかな食感。一口頬張れば、十割そばの香ばしい香りが口中に広がります。熱々のおろしを添えれば、さらに風味が増します。つゆは控えめな味付けながら、しっかりとした旨味が凝縮されています。
最後の一滴までおいしく頂ける、という贅沢。トロリとした舌触りの蕎麦湯は、そばの風味が染み渡った味わい深い一杯です。たっぷりとお代わりいただき、心行くまで味わいたくなります。
子連れでの来店は避けた方が賢明でしょう。しかし、カジュアルな雰囲気の中にも、職人の誇りと真摯さが息づく店内は、極上の蕎麦を堪能するに相応しい空間です。ちょっと贅沢な時間をお過ごしいただけます。